上巳の節句
ひな祭りが盛んになったのは戦後の事と言われ、その前は富裕層の人しか楽しめなかったとも言われている。
一般庶民がひな祭りを祝ってやれる余裕はなく、生活に追われる時代であったから、それどころではなかった。
毎日、毎日食べることに必死で、ひな祭りを祝う余裕などなく、1日、1日が大変な時代であった。
そんな話をしても現代の人には分からないと言われるが、事実そんなに昔の事ではないのだが。
このひな祭りの主役雛人形、その歴史は今のものと少し違い、ひな祭りではなく厄除けの儀式だと言う。
子供を災いから打ち払う厄除けの儀式から発展したと言われ、世の中が平穏無事になる江戸時代に確立したと言われる。
難しい話は兎も角、江戸時代かな雛の節句は続けられ、現代まで受け継がれて来た、多少の違いはあるにせよ、今のひな祭りとなったのだ。
現在展示してある雛人形の足の違いが何であるのかと、そんな質問であるが果たして何でなのか。
内裏様の足が前で足を揃えているものと、あぐらを組んでいるものと2種類が展示してあるから、それが気になるのだ。
享保雛は内裏様は足を前で合わせ、古今雛はあぐらをかいているので、よく見ないと分からないが、確かにそのような座り方をしている。
これは公家風の座り方と、武家風の座り方と言われ、束帯姿の時は楽座と言い、足を前で揃えて座るしきたりであるとの事。
武家風の雛人形は古今雛と言う形式の雛人形、公家風と違いあぐらをかいて座っているもの、仕来たりの違いから。
自分の家の雛人形をよく見ていないから、ここに来てじっくりと見て初めて気が付いたと言う人が殆どである。
気にしだすと何でそうなの、家の雛人形だどうであったかと、頭の中が揺らぐらしいが、現代の雛人形はバラバラなものが多く、仕来たりをシッカリと伝えていないものが多い。
今一度じっくりと自分の家の内裏様を見てみたら、どちらのスタイルのお雛様か分かると思うが、今日はひな祭りである。