2017年03月15日

何の錘か

      この錘は何



 SANY2367.JPG写真の錘は何に使うものであろうか、写真を見て直ぐに分かる人は、相当時計に詳しい人ですが、分からない人も当たり前の事で、さほど気にする事はない。
 写真一枚見て何なのか分かる人の方がおかしいかもと、まあ可笑しな事を言っているのもヤッパリ可笑しいか、何の事やら分からなくなった来た。
 写真を見て普通に考えれば、秤の錘ではないのかと考えるのが、やっぱり普通である事は察しがつくであろう、その通り錘であるが、秤でも秤が違う。
 この錘は和時計に使われている錘で、通称「棒天賦」と呼ばれる「天賦の錘」、良くテレビの時代劇に出てくる、大名家の床の間に置かれている、あの時計、この時計を和時計と呼ぶ。
 この錘は和時計専用の錘、棒天賦に使われている錘で、一丁天賦であれば2個、2丁天賦であれば4個、この錘をかけて使用する物であり、この錘を横にスライドさせて、早くしたり、遅くしたりする為の錘。SANY2371.JPG
 形はそんなに変わった物は無く、この手のものが1番多く使用されているもの、素材は殆どが真鍮製で出来ており、中には銀製も存在するが、稀であり真鍮製が多い。
 錘の作り方は非常に簡単であり、真鍮を轆轤で挽き錘を作る、真鍮は軽いので中には鉛を詰めた物もあり、製作者の好みで変えられた様でもある。
 この錘、小さくて直径が1センチ、高さも1.5センチと小さな物、それ故に良く紛失している事が多く、後世に製造されたものが多くて、製作当時の物は少ない。
 製造が簡単な為に、紛失してもさほど困らない事も原因か、オリジナルの錘が付いている和時計も珍しい方、やはり消耗品と当時の人も考えていたようだ。
 もっとも古い棒添付の錘は型で造られて鉛だけのもの。
 形も素朴なものが多く装飾性に乏しいものが多いようで派手さはないもの。SANY0138.JPG
 時代が下がるにつれて真鍮製の見栄えの良いものに変わって行くが、さほど変化はなく、基本的にはシンプルなものが存在している。
 ただこの錘は簡単に取り外しができるために、初めからのオリジナルの錘であると言う確証がなく、当時の錘がどうかは判定し難い。
 その為に和時計の時代の変遷を調べておかないと難しく、これも和時計を知るための知識。
 兎に角多くの錘を見ることが最善の方法であると思う、百聞は一見に如かずのたとえの如く。

 和時計の錘は千差万別、作者の意向で次々と変わり、種類は多く存在することになる。
 色々な錘を見るたびに改めて和時計の奥の深さを知ることになる。
 
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計よもやま話