2017年04月21日

支那そばの味

      思い出の支那そば 


 SANY1125.JPG「支那そば」、「中華そば」、「中華らーめん」、そして「ラーメン」と色々な呼び名に変化しているが、元は同じ麺類である。
 子供の頃食べたあの支那そばの味は忘れがたい、家の近くに小さな支那そば屋があり、時々出前を取って家で其処の支那そばを食べた。
 今みたいに気楽に夜食としてラーメンを食べる時代と違って、月に一度ぐらいの頻度で食べてた、「ご馳走」であったと思う。

 そこの支那そばは、手打ちの細めんであるが、面は丸くなく蕎麦みたいに平たく、そして薄い手打ち麺で、ここ独特の麺でもあった。
 細いといっても極細ではなく、更科蕎麦の細さぐらいで平たく薄い、麺が独特であるから汁も独特かと思われるが、かつおダシの透き通った和風の味付けであり、あえて言うときしめん風であった。
 確かに面は中華麺で、うどんや蕎麦風でなく、腰のある平たく薄い麺、そんな麺とカツオ汁が絶妙にからみ合い、独特のあっさり和風ラーメンである。
 
 この店の支那そば、出前は店のお袋さんがオカモチに入れて歩いて配達をしていたので、近くであっても時間が少し掛かった。
 しかし、それ位では麺は伸びずに、しっかりと腰があって実に旨かったし、SANY1116.JPG値段も他の店よりは安かったので日曜日の出前は中々届かず、実に待ち遠しかったのを覚えている。

 「お待ちどおさま」と言って玄関のドアが開くのを、今か今かと待ち続け、届いたときは我先にと玄関に迎えに行ったものだ。
  届いたオカモチを開けた瞬間、かつおダシノ良い匂いと、「支那ちく」と「のり」の匂いが合間って、そこの支那そば独特の食欲を誘う匂いが部屋一杯に香った。
  
  この支那そば屋は値段と味で、他の店より人気が高くて繁盛していたが、店の主人が余り忙しくて休む暇が無かった事もあり、疲労で亡くなり店を閉じてしまった。
 人気のそばやが無くなってから、支持者が家族に店の復活を要望していたが、あの懐かしい味が帰ってくることは無かった。
 あの支那そばを2度と味わう事が無いと思っていたが、それから15年後、北の思わぬ所で懐かしの支那そばの味と出会う事と成る。
SANY1120.JPG
 出張先の青森の弘前で、たまたま昔馴染みの友人と出会い、馴染みの「南部炉端鍵の花」では話が弾み、たらふく酒を飲み交わして後、締めにラーメンを食べに行くことに。
 そこで思わぬ出会いをするが、友人「この店のラーメンは昔からの味で旨い」と言うので店に入ってラーメンを注文した。

 食べてビックリ、あの懐かしい子供のころ食べた志那そばの味とそっくり、これには思わず「この味だ」と大きな声を上げてしまったが、正に懐かしい味で弘前で出会うとは思わなかった。
 友人に言わせれば、ここのラーメンは昔からのもの、彼が小さい頃も営業していたと言う事だ、この辺りでは老舗のラーメン屋で人気だと言う。
 しかし日本は広いようで狭い、食文化とは面白いもので、何処でどの様に繋がっているものなのか、調べてみる価値があると思う。
 それにしても遠く離れた弘前で、昔懐かしいあのラーメンに出会うとは、思ってもみなかったが、その後出張のさい何回も弘前に食べに行った。
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記