2018年04月12日

これは何だ

      鉄の塊

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 またまた友人が分けの分から無いものを持ち込んで来たので、その論議に喧々諤々、またしても論争が激化する嵌めになったしまった。
 たまたま知り合いと酒を呑んでいた時に友人が現れ、何やら重そうな物を持って入ってきたが、何か怪しい雰囲気の物だと感じた。
 一緒に居た知り合いも友人とは顔馴染み、その場に入り込んだ友人、先ずは自分の好きなビールを一気に飲み干し、新聞紙の包みを開けだした。
 現れたものは埃まみれの汚らしい物体、「食べ物の席に汚らしいものを持ち込むな」と私が諌めると、そんな事よりこれは何だと汚らしいものを出した。
 知り合いも「汚いものだなぁ〜」と呑んでいたグラスを避け、その物体を迷惑そうに眺め、やっぱり汚らしいものだと、確かに汚いものだ。
 友人、「これは何だ」と鉄の塊を指差し、貰ってきたが何だSANY8077.JPGか分からないものだ、だけど面白いと思って持って来たのだが、やっぱり汚いなぁ〜と言う。
 酒を呑んでいる席に持って来るものではないだろうと思いつつ、その物体を良く見ると灰皿ではないのかと思うが、それにしても重いものだ。
 仮に灰皿でも何でこんなに重いものを造ったのか疑問、しかし良く見ると自動車の姿をしているように、すると知人が「これ自動車だ」と言い出した。

 私も気付いたのだが古い自動車の形をしている物、灰皿らしきものである事には違いないのだが、時代が相当に古いものだと思う。
 自動車の形から昭和のものには違いないとの認識で一致、しSANY8083.JPGかし戦前にこんなものを造るのかとの疑問も湧いて、モット古いのではと知人が言い出した。
 戦前、つまり昭和のはじめ頃であれば、「金属でこんなもの造るのか、金属不足の中」と友人が、確かに言われれば金属不足のおり、灰皿などに金属を使用するのかとの疑問だ。
 「では戦後の鋳造であるのか」と知人が言うが、戦後の代物でもなさそうな雰囲気、兎に角分けの変わらないものには違いなく、それを肴に3人して酒を呑む。
 自動車の形からはやっぱり大正から昭和初期の自動車、それにしては鋳造方がお粗末で、しっかりとした製造で造られた物ではないと思う。
 そんな事で何だ、かんだと論議をするうちに、酒が回りだしてきて、そんな論議もそっちのけ、酒が旨いと言いつつボトルが空になったしまった。
 写真の鋳物、形もボケたような姿の灰皿、テイブルの上にこんなボケた自動車を置いては恥、だけど何だか捨てがたい雰囲気の代物でもある。

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瀬戸の染付け6

      より網目らしく
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 幕末以来瀬戸の染付けは進化を続け、その形態も伝統的な図柄と、新作の二種類が渾然一体化し進化をするが、一方でその反動から古来の図柄を復活させようとする動きも起こる。
 何時の時代もそうである様に、新旧交代の時期は様々な軋轢のうえに、新しい時代がやってくるものであり、瀬戸の染付けも此の法則が生きていたようである。
 陶器から磁器への転換期、時期の白い肌に会う図柄が求められ、陶器では用いなかった斬新な図柄の登場により、陶器の図柄の衰退が始まる。
 その最先端が西洋の図柄を取り入れ、文明開化らしい図柄の登場であり、西洋建築の洋館を図柄にしたり、人力車、岡蒸気、蒸気汽船、などの新しい図柄が大流行する。
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 瀬戸の絵付け職人たちは、貪欲に文明開化の図案を吸収して、自分のものにしてから絵付けをしなければ、時代に付いて行けずヤッキとなり図柄開発を行う。
 一頃、この時代に流行した開化物が人気が高まり、値段が一気に高くなる現象を引き起こしたが、一時的なはしかみたいなもので、今は人気急落して昔の面影も無い。
 そんな時代背景に翻弄された瀬戸の染付け、しかし、その裏側には面々と受け継がれて来た古来の図柄もあり、その1つが写真の図柄である。
 網目と呼ばれる図柄、此の図柄文明開化の時代でも衰退することなく、面々と行き続けて現在まで受け継がれている図柄、飽きの来ないシンプルな図柄である。
 時代に翻弄されない力強い図柄であり、器の内部まで網目模様が描かれるのが伝統的な手法、内側に網目を描くのは熟練した職人でなければ描ききれない。
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