2018年05月18日

何処かおかしい

      見た事が無い
SANY3917.JPG
 江戸時代は見たことも無いものを描いてみせる絵師が存在、江戸時代と言うよりも古来からといった方が良いかもしれない、何故ならば架空のものが昔から描かれているからだ。
 有名な絵師が描いた物の中には、架空のものが描かれている実例も多く、江戸時代だけの事でもないようだが、実例を揚げれば切が無いが、虎や豹などが其れにあてはまり、見たこともない動物を描いている。
 襖絵や屏風絵には、これ等の動物が描かれたものがあり、実物とはかけ離れた想像の動物として描かれ、其れを見た人も何のためらいもなく受け入れたようだ。
 豹などは日本に生息して居らず、ましてや明治以前には架空の動物であった事は当たり前、当時いた外国人の話等から想像して描いたものと云われている。
 雪舟の描いた虎の絵も、実際に雪舟が虎を見て描いたものにあらず、聞いた話から想像して描いたもの、実物とかけ離れていても当たり前の事だ。

 今の人がその絵を見て滑稽に思うのも無理からぬ事、SANY3921.JPG雪舟にしてもそれが間違いであると思って描いたものでなく、彼自身が想像して描いたのだ。
 ここにあげる浮世絵もまた、そのような想像して描いた物の1つ、題名にはフランス人となっており、当時の外国人を描いた浮世絵であるが、之がフランス人かと思えるもの。
 実際に西洋人に会って描いたとしても、何処の国の人物を分かって描く事等できず、想像の域の範疇である事は疑いの無いもの、この中でも面白いのは、そのフランス人が持っている時計だ。
 幕末時おそらく絵師は、懐中時計として描いたものであるが、懐中時計に大きな振り子が付いていることに驚く、懐中時計等に振り子はつかないが、当時の人は時計は振り子が付いていると思っていたようだ。
 これも、雪舟が描いた虎と同じであり、実物を見て描いたものでない事の証し、幕末当時の絵師が懐中時計を見る機会など中々なく、ヤッパリ想像して描く以外になかったと思われる。
 今この浮世絵を見ると、不思議と言うよりも滑稽で、笑はざろうえないものだが、当時の人はいたって真剣に懐中時計を描いたもので、それを笑われる事は好まないと思う。
 
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記