2018年12月09日

招き猫の前垂れ

    独特の前垂れ

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 瀬戸の招き猫は140年以上前から造られているが、それ以前にも造られているともいわれ、それを立証する招き猫がいる。
 瀬戸の招き猫は磁器製のもの、幕末から明治にかけて磁器で製造され市場に出されたものであるが、古いものは形が小さい。
 もともとは伏見人形を真似て造られたものと言われ、初期のものは素朴なものであり、親しみのある顔をしているものが多い。
 諸説あるが、やはり伏見人形の影響が色濃く残っており、全国に広がった伏見人形をまねて造りだしたと言うべきであろう。
 そんな中瀬戸では時期で招き猫を製造、ほかの地域と一線を設け、独特の招き猫を造り上げ、市場に送り出した。
 他地域の招き猫は「土もの」であり、磁器で製造された招き猫は人気が高く、高価な招き猫であったようで、「土物」と別格扱いされていた。
 土物と比べれば遥かに美しく出来ており、尚且つ丈夫なものであったので瞬く間SANY0233.JPGに市場で人気を博することになる。
 現存している招き猫、時代により少しづつ進化をしているようで、特に前垂れと言われる瀬戸独特のもの、それが時代とともに変化して行く。

 初期のものは簡単なひも状のものであるが、次第に前垂れと呼ばれる暖簾みたいなものに進化、全盛期のころは手の込んだものが。
 瀬戸の招き猫は前垂れ一枚一枚に模様が、それもイッチンと呼ぶ技法を使い、模様が浮き上がっているもの、手が込んでいるのだ。
 ただ単に盛り上げているだけではなく、ボリュウム感を出し、豪華な生地のように見える、これにより迫力のある招き猫が出来上がる。
 筆で描くよりも手間と時間がかかるが、これを仕上げたものと、無いものとを見比べてみると、豪華さが際立っているのだ。SANY0222.JPG
 これも他地域との差別化、より瀬戸の招き猫は手の込んだ仕事をしているとのアピール、しかし時代が下がるにつれて、この飾り模様もなくなり、筆で描くようになる。
 その模様は細かくてイッチンほど手間はかからないが、やっぱり手の込んだ造り、瀬戸ならではの手の入れようである。


posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記