2019年07月14日

時計店のカタログ

    明治のカタログ
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 前回も出した明治期の時計のカタログ、時計製造会社のカタログと時計店のカタログ、古時計を知る上で明治当時のカタログは非常に重要なもの。
 カタログが存在する事により、当時の値段や時計のオリジナル状態が良く分り、古時計愛好家にとっては有り難い参考資料となるが、数が少なく値段も高いのが欠点。
 明治20年代のカタログとなれば、その数が激減、参考となるカタログを探すのに一苦労、その上あったとしても値段が高くて手に入れられない。
 ある時計店のカタログ、明治28年物のであったが、見つけた時は喜んのだが、値段を見てビックリするやら、ガッカリするやらで、何とも言えない心境であった。
 何と7万円の値段が付いていたのには流石にビックリ、何でこんなに高いのかと店主に聞いて見ると、「中々出ないものでリクエストが多いから」と強気な発言だ。
 確かに数は少ないとは分かっているが、これほどの値段とは驚くほかはなく、そんなに高いものは買うのを諦めたが、後で友人が見つけてくれ、持っていたのを1万円で譲ってくれた。
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 それにしても少ないとはいえ高すぎ、たかがカタログ、されどカタログ、まあ何とも言えない心境でもあるが欲しい人にとっては買うしかないのか。
 それほど当時のカタログは資料的に重要なもの、当時を知れば必然的に現在の古時計も知りうる、当時の実情を把握してこそ今があるから。
 例えば写真のカタログの中に現在現存している時計を見て、当時の値段を知ることが出来る事、値段だけではなくオリジナル性も重要な部分。
 当時の文字盤はどんなものがオリジナルなのか、針はどのようなものが付いていてのか、振り子はどれがオリジナルなのかと色々なものが解き明かされる。
 カタログとはそんなもの、生き字引であり、証人であり、証拠写真みたいな存在でも、ここから分かる事が沢山、其れをどう使うか、その人の力量でもある。

 例えばアメリカ製の時計とドイツ製の時計、どちらの時計が値段が高かったのか、その比較もカタログの中から判断が出来る。SANY5640.JPG
 我々が思っていたものと違った事が、明らかになった事例も、それがカタログであり、カタログとは資料のかたまりのようなものだと思う。
 古時計を研究する上では欠かす事のできない資料、其処から導き出される真実、憶測のもとに書かれた文章もカタログが間違いだと気付かれてくれる事もある。
 だが商売の道具として使われるのは聊か心苦しいもの、商売上おいしい材料である事は分かるが、それ以上の高値は詐欺に近いと思うが、さてさてカタログの魅力はそんなものでもない。
 ちなみに明治30年代、アンソニアの寄木張四つダルマとドイツ製の小型ユーハンスの値段、アンソニアのダルマ9円50銭、ドイツユーハンス8円50銭の値段。
 私も驚いたがアンソニアの寄木ダルマの方が、ユーハンスよりも高いとは意外、ここにも真実が隠されていたとは面白い、だからカタログは重要な資料となるのだと思う。
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記