2020年09月06日

瀬戸の花生け

    ロマンがある
SANY3490.JPG 明治初期から時計に関する色々な物が製造され、当時の流行を素早く取り入れて、庶民に販売を仕掛けるのは、何時の時代でも承認である。
 只、明治初期は従来の流行とは少し違っていたのは、西洋から入ってきた近代機械や乗り物、洋服等今までに無い物ばかりであり、直ぐに飛びつく訳には行かなかった。
 製造する方も、西洋物は始めて見る物であり、其の物自体を把握していたわけでなく、見よう見真似で製造しなくてはならず、悪戦苦闘を強いられた事は推測される。
 現在その当時に製造された物を見るに、現物とはかけ離れている物も多く存在し、当時の状況を知らないと、何故こんな物を製造したのかと理解に苦しむ。
 其の1つが時計でもあり、初期段階では製造者する目で見る機会も少なかったようで、話を聞いて想像して製造したのではないのかと思われる製品もあり、現物との違いも大きな開きのある物も製造されたようだ。

 それにもう1つは、初期段階で製造されたものSANY3500.JPGは、現物に忠実に再現された物と、想像で製造された物との比較において、大差が出来ている事も現実である。
 江戸時代からの流れの中で、適当に現物が創造されれば良いとの認識の甘さで、製造された商品はやはり庶民から敬遠されたのは云うまでも無く、忠実に再現された物ほど売れ行きが良かったようである。
 写真の花生けは、尾張瀬戸で明治初期に製造された磁器の花生け、陶器でなく磁器で製造したのも、最先端の時計を磁器で再現し、時代の新しい流を作る意欲が感じられる物になっている。
 この花生けは、実にシンプルであり、生地がよく白さが引き立つ出来、縁取りに鉄柚を使いアクセントを出した傑作の1つといっても良い代物である。
 初期の物は現物に忠実に作られている事が、この花池を見れば実感として伝わって来、当時の職人の心意気まで見えてくるような製品に仕上がっている。
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アンティーク