2019年07月20日

美濃水団扇

    やっぱり特殊
SANY0818.JPG
 今回も岐阜県で製造されている団扇、全国でも有数の生産地、昔から製造されてきた土地柄、その歴史は古い。
 岐阜は近くに竹が取れ、古くから美濃和紙が製造されている土地柄、水団扇を製造するに最適な立地条件である。
 そんな立地条件の中、明治には製造がはじまったと言われ、水団扇は美濃和紙を使い造られるようになった。
 この水団扇、他の産地との差別化を図った商品であり、岐阜独特の団扇、それを実現したのが美濃和紙である。
 和紙の中でも雁皮紙と言う繊維の細かな紙が使用され、透明感と光沢、そして強さと美しさを兼ね備えた和紙を使った事だ。
 特徴は天然ニス、雁皮紙の上にニスを塗ることにより、透明感と水に強い紙が出来上がり、そんな状態の和紙の上に、団扇職人は更なる技を試みるが、それも雁皮紙ならではの特徴を生かしたもの、それが水団扇。

 写真の水団扇、色々な図柄が描かれているが、よく見ると向こうが透けて見え、それが職人の技でもある。
SANY0851.JPG
 普通は透明の状態の上に図柄を描くことになるもの、しかしそれを逆手に取り、全体に色塗りを施し、ある部分を白抜きにする。
 その白抜き部分を利用して柄を造り出し、清涼感を造り出すのだが、色々な趣向を凝らしたものが出来上がる。
 あるものは船を白抜きにして浮かび上がらせたり、あるものは花の形に白抜きにしたり、白抜きの部分に山水画を描いたりと職人の腕の見せ所でもある。
 この白抜きの部分、たんに白抜きしただけのものではなく、ある特殊な効果を狙ったもの、暗くなり灯りが付くと、白抜き部分が透けて見える。
 団扇を仰ぐごとに、その白抜き部分が浮かび上がることになり、暗い中ひときはその部分が強調され、これは雁皮紙の性質を知り尽くしたうえでの技法、雁皮紙ならではの透明感を利用した職人たちの腕でもあるのだ。
 
 

posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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