2016年07月18日

82番と1547番2

    一つ一つ違いを


 
DSCN1185.JPG
 前回は蛎殻町製造の地金板の違いと留め金の違いを紹介したが、少しの違いが大きな違いと分かって貰えたであろうか。
 同じように見えても、シッカリと実測して見ると、大きな違いがある事に気が付くが、ヤハリ計って見ないと実感がない。
 私も今まではハッキリと計った事は無く、正確に測った見て気付くことになるとは、そんな思いでもっと詳しく調べてみた。
 製造番号82番と1547番、どけだけ離れて製造されたのか分からないが、明らかに最初期のものと1547番の製造方法は違う。
 地金板の大きさも違う事は前回の通り、見た目に同じようだが、違いはあり、その他の部分も調べて見ると、やはり違いが。
 DSCN1190.JPG82番の数取り車、時打ち車とも言うが、この造りが歴然とした違いがあり、1547番のものと見た目にもわかる近い。
 82番の数取り車には補強の溝が造られているが、1547番の数取り車は補強の溝が無いものになっている。
 面白い事に2000番台にはまた溝があるものもあり、1000番台のものにはないものが存在している事だ。
 この補強の溝が何故無くなり、そしてまた復活するのか、強度不足から復活させたのかは不明であるが、大きな違いの一つだ。
 そして歯車の地金板の幅は補強のあるなしに関わらず7ミリ幅で同じ、同じ幅なのに初期には補強しておいて、中期には補強は無いが、幅は同じである。
 DSCN1196.JPGこれは何を意味しているか理解しがたいが、補強無くても問題ないとの判断であったか、問題があったからまた溝を入れたのか。
 もちろん他の歯車も調べてみたが、やはり違いが存在しているので、初期のものと中期のものとでは明らかな違いがある。
 雁木車も見た目でも違いがハッキリと分かるが、実測して見ると、82番の雁木車の地金板の幅は3ミリであり、1547番台の雁木車は2ミリ幅と薄い。
 わずか1ミリであるが、雁木車の1ミリは非常に大きな違い、見た目でもハッキリと違いが分かる幅である。
 初期の雁木車よりも薄く造られている事は、薄くても問題が無いとの判断であると思われるが、数取り車との関係をどの様に理解するのかDSCN1198.JPG
 補強したり、逆に薄くしたりしているのは、まだこの時期シッカリとした自信が無かったものなのか、それとも他の原因なのか。
 調べて行くと、色々な疑問が浮かんできて、今まで考えなかったことが、実際に機械を調べて、逆に分からなくなったようだ。
 気にも止めないでいると、気にならないが、調べて見て分かる事の方がより疑問が深くなり、あらためて古時計の難しさを覚える。
 蛎殻町製造の時計、やはり謎が多くて理解しがたいが、知れば知るほど面白さも湧いて来るもの、古時計の難しさが浮き彫りとなった形だ。

posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計よもやま話
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