2020年06月04日

回想

   巡りくる
 誰にでも思いで深いものがあると思う、それSANY4853.JPGがどんな物でも思いが詰まったものは感慨深く、懐かしくも思うものであると。
 そんな思いを持った人も多いと思うが、自分にもそんな思いを持っている時計があり、それを見るたび懐かしく頭に浮かんで来る。
 まだ駆け出しの頃、ある人から滋賀の琵琶湖のほとりに時計の好きな人物かいると、そんな噂を聞き、会いたいと思った。
 然し住所も知らないと言うので、それなら自分で調べれば分かるはずと調べたが分からず、結局はそのままになっていた。
 その後しばらくして行き付けの春江堂で偶然その人に合う事に、春江堂の安藤さんに紹介され始めて会ったのが勝部洪庵氏、当時は和服にちょんまげのスタイル。
 驚きと共に興味半分で勝部氏に古時計を見せてSANY4855.JPG欲しいと懇願、すると気前よく見に来ても良いと言う返事を貰ったのだ。
 安藤さんの紹介もあり話が順調に進んだのは偶然のなせる業、出会いとはそんなものだと感じたのはその時であった。

 後日守山市の勝部洪庵宅に赴き、コレクションを見せて頂き、すっかり古時計にハマったのを感じた時でも、その時見た古時計が気になり、その後何度も勝部さんに譲って欲しいと、しかし勝部さんも滋賀で製造された灰谷時計だから地元に置いときたいと、その都度断られた。
 その後この時計を求めに何度か勝部邸に日参し、勝部さんにどうしても欲しいと懇願、結果は「あんたも古時計が好きだなあ」と、この時計をやっと譲ってくれた。
 この時計を手渡す時に「大事にしてやってください」と名残惜しそうに言われ、勝部さんのこの時計に対する思いを感じたものだ。
 如何に勝部さんが古時計を好きで集め、大事にしてきた事を改めて感じ、思いで深い印象を持った事を思い出す。
 時計の背板にはその証拠として勝部洪庵所有の墨で書かれた文字が印象的、筆も達筆で勝部さんの持ち物だった証がここにある。

posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計裏話
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