2010年11月03日

続古時計行脚 4

      居合い道師範の店に到着するも店は閉まっている。

 やっぱり、又無駄足であったかと店の前に、ドアーに張り紙がしてあるのに友人が気ずく、外出中で午後2時には帰宅と書いてあり、仕方なく待つことにした。

 店の直ぐ近くに小川があり、友人は早速小川を探索に行く、岩魚の絶好の釣り場所であるようで、ポイント探しに険しい崖を降りて行ってしまったのである。

 何時もの事であるが、釣りの事になると友人は目の色が変わり、危険な所でも見境が無く、釣り場探しに没頭するから、幾らこちらが呼んでも返事もしない。

 こんな時はほかっておくのが1番、好きな事となると時間は気にしないいから、納得が行けば帰ってくるだろうと店の主人を待つ、待つこと15分、主人が帰ってきた。

 私が居るのに主人は気が付き、「連絡無しに来ても無駄足であったのに」と、呆れた顔で私のほうに近寄って来て、「見た顔だね」と店の中に招き入れる。

 店は、古民家を利用しているから、雰囲気は良く、囲炉裏が中央にあり、回りに所狭しと骨董品が置いてあるが、この雑然とした雰囲気が又良い、何か有りそうな雰囲気であるから。

 ガラスの扉の向うに、色ガラスの置時計が数点目に入るが、其の上の鴨居に古時計発見、珍品時計であり中々お目にかからない代物であるが、程度が良くない。
 
 気にはなるが知らない素振りして、主人に「出物の良い時計は無いのか」と尋ねれば、私の方を指差して「あんたの頭の上」とあたかも「何処を見ているのか」と言いたい素振り。

 そらきた、心の中で「やっぱりこの時計を売りたいらしい」と分かったが、興味無さそうに「程度が悪いのと部品の一部が無い」ので気が進まないと主人に告げる。

 主人、「幾らなら買える」と直ぐに返答が帰ってきた。私は「安ければ直してみるが、金が掛かりそうなので、この時計は遠慮するよ」と告げ、気にも留めない素振りをする。

 尚も店内を探索していると、主人「珍品だから買ってゆけ」と追い討ちを掛けてきたので、「今度来る時に残っていれば買う事にする」と答えると、「安くするから持って行け」と、またまたダメ押しをして来た。

 お互いに通り相場は分かっているが、後は「欲しいと思った方が負け」で、「こちらは時計」、「あちらは金」、とお互いが折れ合うかどうか、やっぱりゲームでもある。

 そんな駆け引きを、じっくりと腰を据えて主人と遣り合っていると、そこに友人登場、「何も無いなら時間が掛かるから早く次に行く」と、今までの自分の事は忘れているかの様な口振りで催促する。

 私も、「じゃあ又来るよ」と告げ腰を挙げると、主人「あんたの言い値でよい持って行け」と、其れを「待ってました」とばかり金を払って、時計を受け取り高山に向け車に飛び乗る。
 




























 
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計奮闘記
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