2010年11月24日

続古時計行脚 9

      やっぱり探していた堀部時計に間違いなかった。

 何時もの事であるが、探しもとめている古時計と何処で出会うかわからないし、それが古時計探索でもあり、古時計との出会いでもあるが、突如としてやってくるのも又古時計だ。

 今までの経験から言うと、期待して店に入って行く時は余り成果が無いのは、過去のデーターが物語っているし、事実期待して行く店ほど成果は逆に乏しかった。

 今回もこのパターン、確かに主人の持ってきた時計は珍品であり、中々お目に掛かれない物でもあったが、どおしても欲しいとは思えず買う気にならないし、又主人の塗料の話で興味が半減してしまった。

 諦めた矢先の事であるから、感激もひとしおで2人して顔が綻びかけたが、相手に悟られては安く時計を買えず、何食わぬ顔で元の位置に時計を置いて、「他に珍しい時計は無いのか」と主人に尋ねる。

 「あの時計は要らないのか」と再度主人、私は、「又帰りにでも寄りますよ」と言って店を出る振りをすると、「せっかく来たから何か買って行ってよ」と主人が押してきた。

 「欲しい物が無いので」と言うと、主人「さっき見ていた時計は」とやっぱり押してきたが、「八角は幾らでも有るから要らない」と店を出ようとすると、「其の時計幾らでも良いから買ってよ」と来た。

 其れを此方は待っていたが、「幾らといわれても今安いから値段が合わないよ」と言えば、そちらの値段で良いからと言われ、買う事にしたが、友人「八角ばかり買っても溜まるだけでどうしようも無いと違う」と、買うなとばかりに追い討ちを打つ。

 示し合わせているわけではなく、友人は時計ばかり買って如何するのだと、呆れての発言であり、我が家の実情を良く知っていて、又時計を買って何処に置くのかと言いたげだろう。

 確かにそのとうりで、我が家はまさに時計で満杯の状態であり、時計を買い込んで何処に掛けるのか分からないが、目の前の時計は見逃したら、又何時会えるか分からない。

 堀部時計は明治30年代数年存在していた時計製造会社、記録上は確認できている時計会社であるが、何故かしら現物の時計が存在しない時計製造会社でもあり、今まで見たことが無い時計である。

 程度の良し悪しは別にして、史料価値が非常に高く、出会ったからには是非確保したいと思って買い込んだ物、友人の言う様に買い込んだ後、どおするのか考えるしかないが。

 長年探しいていた堀部時計を手にいれ、松本市内に向け気分良く進む事にして車に乗ると、店の主人が車に近寄って来て、「これからどちらに行くのか」と、問いかけてきた。

 










 
 
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計奮闘記
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