2010年12月06日

続古時計行脚 15

      運転手交代、友人少々お疲れで眠くなる。

 小諸まではそんなに遠くないので国道を進む、国道脇の食べ物屋がやけに気になって、食べ物の事しか頭にないのだ、之はヤバイ傾向であり、とっさに食べ物屋に入って何時も失敗するパターン。

 運転しつつ、「ラーメンも良い」、あ、「蕎麦も良い」、ああ、「中華も良い」とか、次々に出てくる食べ物屋の店ばかり気に成り出したから、頭で別の事を考えようと思っても食い気には勝てない。

 小諸の道具屋は2軒しかなく、そんなに時間が掛からないはず、ざっと見れば古時計が「有るか無いか」、は直ぐに分かるから早く済ませて上田に行くことにした。

 小諸は思い出深い土地、古時計を集めだした切っ掛けを作った時計の一台が、この小諸の地であり、又藤村ゆかりの地と、私にとっては馴染み深い土地である。

 小諸城址の茶店は古時計を集める切っ掛けを作ってくれた店、若い頃この茶店で古時計を見てから現在まで、古時計に引き寄せられ探し回っている原点で、感慨深い店。

 当時は店に古時計が沢山かけてあり、その中の女性のガラス絵が付いていた時計が気に入り、店の主人にわけて欲しいと申し出ると、主人 「売り物でなく趣味で集めている」と断られた。

 その後行くたびに交渉した末、「そんなに気に入ったのであれば」と安く分けてもらってから、古時計の蒐集に嵌ってしまった因のある店で
あり、此処に来ると其の時の光景が今でも目に浮かぶ。


 有名な千曲川スケッチ、島崎藤村が 「小諸なる古城のほとり、雲白く遊子悲しむ、緑なすはこべは萌えず、若草もしくによしなし」、と歌った舞台でも有る。


 そんな小諸に到着、何時も行く駅近くの骨董屋に直行、案の定時計らしくもの無く諦め次の店に、其の店は一方通行であるから回り道して店に着くが、此処も店が開いてない。

 またまた、ガラス越しに中を見渡すが、やはり時計らしきものは無い、しかたなく早々に引き上げるが、過去小諸では面白い時計を安く手に入れているので、今日もつい期待してしまう。

 しかし、そんな甘い期待は直ぐに砕け散って、再び腹の虫がくり返してきそう、上田の「刀 屋」に向け車を走れせ2人して、「この時間だと当然店の外で待たなければ成らないな」と合ずちを打つ。

 
 今までの昔の思い出に浸っていた感傷は何処へやら、はや、食い気だけ先に来て、昔のムードどころでなく食い気に走っている未熟者が2人、蕎麦屋を目指して走る姿は見せたくないものである。
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計奮闘記
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