2017年04月26日

苦い思い出

      口 は 災 い の 元 


 SANY3687.JPG若いと言うことは素晴らしい事であるが、失敗もまた楽しい思い出でも在り、今思い起こせば昨日のように思い出され、恥ずかしくなってツイツイ笑い出す。
 もちろん照れ隠しであり、楽しくて笑っているのではないが、人間おかしなもので、失敗をした時は笑ってごまかす傾向があり、大抵の人がその行動に出る。

 私もその一人、忘れもしない去る40年近く昔の事で、仕事の関係で全国を回っていたときの事、札幌のサッポロビール工場で会議があり、北海道に出かけた。
 この頃は古時計をやり始めの頃、何処に行くにも古時計の事しか頭に無かったような気がするが、其の時もやっぱり会議はそっちのけで、地元の友人に古時計のある所を教えてもらう事しか考えていなかった。SANY7246.JPG

 サッポロビールの会議は一日でかたずけ、翌日は骨董屋巡りと自分に決め、会議は2日の予定であったが、参加者に根回しをして夜遅くまで会議を行う事に同意してもらう。
 計画どうり会議は一日で終わり、翌日札幌の友人の車で骨董屋巡り開始、前からこの友人とはうまが合い、何度か一緒に骨董屋めぐりをしている。

 翌日も友人と小樽の骨董屋に向う、以前にも何度か行った馴染みの骨董屋に直行、店に入ると直ぐ目の前に古時計が5、6台掛けてあり、その中の一台に目が釘付けになった。
 振り子室のドアーを開け直ぐに精工舎の石原町と確認、「しめた今日は運の良い日だ」と心の中で喜び、早速値段を聞こうと主人に問いかけた。
 
SANY7025.JPG「この時計欲しいのだが、値段は幾ら」と水を向けたが、主人「何で八角のそんな時計を買うのか」と不思議な顔、よせば良いのに「この時計珍しい石原町で、中々手に入らない珍時計」と、長々と自慢げに話す。
 すると主人「そんなに珍しい時計なら1台位取って置くか」と、全く予期せぬ言葉、この主人今までに一度もそんなこと言ったこと無いのに、その言葉にこちらがビックリ。

 「あんたがそんなに珍しいと言う事は、よっぽど数が少ない時計だから」、「やっぱり売るのはやめた」と、時計を奥に仕舞ってしまったので此方が慌てて、「その時計欲しいのだから売ってよ」と攻めてみるが態度は変わらない。

 結局、私が自慢げに石原町に付いて能書き述べたのが間違いの元、主人よぽど価値のある時計であると確信してしまったようで、折角石原町を見つけたのに手に入れることは出来なく成ってしまった。
 若気の至り、よせば良いのに自慢げに知識を見せびらかし、結局墓穴を掘ってしまった事に、後から後悔しても始まらず、ミスミス珍品時計を自分の手で突き放してしまった。 

 写真は精工舎の石原町製造の1番スタンダードな形の時計で、その後この時計を手に入れるのに10年の歳月をついやする嵌めになるとは、そのとき思わなかった。



posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計よもやま話
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/46101734
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック