2019年04月17日

瀬戸の染付け祥瑞

      幕末以後の染付け

SANY0443.JPG 明治に入り瀬戸の染付けは様変わりをすることに、その原因は海外からもたらされる釉薬に原因が、今までの釉薬と違った物が輸入される為である。
 特に瀬戸独特の釉薬、コバルト色の青い顔料、深みのある色で瀬戸独特藍色を発色、江戸時代から受け継がれた来た「ベロ青」、瀬戸の染付けの釉薬である。
 このコバルトの成分が違った物が入るようになり、染付けの色も青色が少し薄く発色をする顔料に変わり、其れにより瀬戸の染付けの色も変化をもたらす結果となる。
 その違った顔料を使う事になり、職人たちもまた新たな柄や絵を描くことになるが、その濃淡を上手く利用して、今までになかった彩色が出来るようになる。
 写真の鉢は明治初期に製造された染付けの鉢、江戸時代の染付けの色と明らかに違い、藍色の薄い釉薬が何とも言えない発色をしており、今までにない瀬戸の染付けになっている。

 従来の釉薬では出せなかった濃淡、ぼかし部分の薄い色等に明治の息SANY0445.JPG吹が出ている代物、職人たちもこの新しい釉薬を以下にして使いこなすかは、当然のこと試行錯誤であったに違いない。
 江戸時代の従来の釉薬では、この細かい「祥瑞柄」の図柄は色が濃くて、深みのある物には仕上がるが、この明治の鉢みたいな明るくて澄んだ祥瑞の柄には仕上がらない。
 この鉢の直径は30センチ、昔風に言えば尺の大鉢であり、このように大きな物にビッシリと細かな祥瑞柄が描かれている為に迫力があり、見事としか言えない。
 鉢の中の見込みには、山水の図柄が描かれ当時の職人の心意気がヒシヒシと伝わってきて、新しい物を得た職人の喜びと力量が鮮やかな物に仕上げている。

posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アンティーク
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