2019年06月05日

老舗の味

    四角い蒸篭

 何時の時代から笊で蕎麦を出すようになったのか、「ざる蕎麦」と言われるからにはその昔笊で蕎麦を出していたもの、現在でも笊で出している蕎麦屋は多い。SANY2895.JPG
 竹で出来たざるを使用している所もあり、如何にもざる蕎麦と呼ばれるに相応しく、食べる方でも雰囲気も味のうちであるから、こうした演出は大事だ。
 もう1つは蒸篭、蒸篭で出てくる蕎麦もざる蕎麦と呼ぶところも、同じざるでも蒸篭で出てくると一味違う、人間の味覚とは不思議なもの、出てくる器でも変わるもの。
 日本食は器で楽しむ、食の世界であるから難しいものなのか、そんな事はない蕎麦の世界に難しさはないが、その分楽しさは無限に広がる。
 それは、日本全国ところにより蕎麦が違うからで、打ち方も違えばつなぎも違う、出される器もまた違う、だからこそ土地土地の蕎麦が食べたくなるのだ。

 信州松本、繩手通りの蕎麦処「弁天本店」、女鳥羽川の辺にあり、創業明治10年松本でも老舗の蕎麦屋、建物もどっしりとした日本建築、これぞ明治の蕎麦屋と思える構え。
 店の中は残念な事に昭和に改造されているから、明治の雰囲気はないが、普通の蕎麦屋と同じ、しかし出てくる器は昔のもの、真四角の蒸篭に、赤く縁取りされた器に乗って出てくる。
 如何にも老舗らしい雰囲気のある器、出し汁も昔ながらのものと思え、少し黒っぽい蕎麦、だが腰があって程よい硬さの蕎麦、一気にかきくむと蕎麦の香りがする。
 さすが老舗の蕎麦、長年培われた蕎麦、現代的な味ではなく、昔懐かしい味であると共に蒸籠が雰囲気を出している。
 現代の蕎麦屋で食べるものとは、一味も二味も違う蕎麦、派手ではないが地味でもない、其処には伝統に培われた蕎麦そのものが、一度は食べてその味を確かめて。

 
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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