2017年03月13日

素材の違い

      ドイツと日本


SANY8510.JPG
 明治期日本に輸入された西洋時計、当時アメリカ製が1番多く、その次がドイツ、フランス、イギリスと順番が出来ていたみたいだ。
 結果的にそうなったものだが、その原因は色々あるが先ずは価格、掛時計と置時計では違うが、圧倒的に掛時計が多く、その中アメリカ製の時計が非常に多い。
 当時は舶来信仰が芽生えた時期、なんでも外国製のものは憧れで、それでいて良い物だと信じていた時代だから、当時の新興国アメリカ製の時計もまた憧れであった。
 しかし、実際にはイギリスやドイツの時計の精度やデザインに、それらは比べものにならない位の時計であったものだが、アメリカ製の価格が安かった。
 同じデザインの時計で比べればイギリス製の時計とアメリカ製の時計、月とスッポンの違い、遥かにSANY8500.JPGイギリス製のものが良く、又精度も良いもの。
 しかし、価格面ではアメリカ製のものは安価であり人気であった事もあり、イギリス本土でも人気であったらしく、多くがイギリスに輸入された。
 この構図は当時のアメリカと日本も同じ、イギリス製やドイツ製の時計は高価、精度もよいが高くて買えないもの、アメリカ製でも高いものだが、比べればアメリカ製の方がよっぽと安い。
 そんな事情もあり、日本にアメリカ製の時計が多く入ってきたが、一方でドイツの時計も富裕層に人気で、特にお医者さんたちには人気であったようだ。
 お医者さんはドイツ語でカルテを作っていたもので、その為にドイツに親しみを持っていたらしく、時計もドイツ物が好かれたのだ。
 日本もアメリカと同じ道を辿り、日本で時計を製造するに当たって、ドイツの時計をモデルとして時計製造に着手したが、アメリカと同様にドイツ物とは比べようも無いほどの差があった。SANY8405.JPG
 写真はドイツの置時計と日本の精工舎の置時計、モデルと成った時計であるが、両社を比べれば日本製が如何に安価な造りかが分かる。
 一番の違いは地金の厚み、ドイツ物にたいして日本製は半分の厚みしかなく、歯車にいたっては3分の1と見た目でも分かる位に薄い。
 素材の違いもさることながら、耐久にいにおいてもドイツ物には比べようが無いほど落ちるもの、それが当時の日本の時計だ。
 そこには物真似をするだけで精一杯の日本の力の無さが、その後技術は発達しても素材はそのままの状態、ドイツを上回る事は無かった。 
posted by kodokei at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 古時計よもやま話
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